ホッケ ― 2009/06/07 18:08

生のホッケ
生きてるホッケ、生のホッケを見たことない人が多いようだ。北海道だとスーパーで生のホッケは普通に売っていて、煮つけやフライにして食べるが、関東以西では、ホッケは”開き”でしか売っていない。
真ホッケとシマホッケ
開きのホッケも、全国区になったのは、ここ20年の話。大手の居酒屋チェーン店で扱い出したのがきっかけだと思う。また、ホッケには、二種類いて、つい最近までは、真ホッケしか食べなかったのだが、5年ほど前から輸入物のシマホッケ(キタノホッケとかチシマホッケとも言う)が流通するようになり、じわじわと人気が出てきている。シマホッケは、見てすぐにわかるような縦?縞が体側にあり、真ホッケと比べると、ややひれが大きく(気のせいかな?)、体全体が黄色っぽくなる場合がある。 以前は、真ホッケは美味いが、シマホッケはまずいというのが常識で、実際に北海道の人たちもほとんど食用にしなかった。これは北海道で捕れるシマホッケ(道東の深い海で捕れる)が美味しくなかったから。
ところが、もっと寒いところ(ロシアなど)で捕れるシマホッケは脂が載って、魚体も大きく、非常に美味いことがわかってきて、これを輸入する動きが加速しているということらしい。
輸入物には頭がない!
だいたい、輸入物は、頭が無い開きになっているので、国産かどうかの区別は簡単。国産はかならず頭がある。シマホッケの開きで北海道産と書いてあるものがあるけど、これは加工を北海道でやってるだけで、魚自体は輸入物。輸入先はほとんどロシアで少しアメリカ(アラスカ)。でも美味しいので、心配はいらない。大きいほど、脂が載っていて、美味いと私は思う。真ホッケも同じ。大きいのが美味い。
ホッケは出世魚か?
ホッケは、ある意味で出世魚であり、アオボッケ(稚魚)、ローソクボッケ(1歳)、ハルボッケ(マキホッケ)(一歳の春)、根ボッケ、さらには道楽ホッケと成長とともに名前が変わる(というか形態が少し変化する)。幼魚の時は、海の表層近くを群れで泳ぎ青みがかった色をしているのでアオボッケ。もう少し大きくなり20cm前後くらいをローソクホッケというが、ここまでの大きさのホッケは美味くない。少々水っぽい。ちょっと前なら家畜のエサや肥料用にしかならなかったもの。春頃には30cmくらいになって接岸し、このあたりから釣りの対象になり、食用にもなってくる。これをハルボッケあるいは、まき網で捕れるのでマキホッケと言う。このあと大きくなるにつれ、群れではなく水底に移動し、根につくようになり、体形もずんぐりとなり、茶褐色になっていく。これが根ボッケといわれるもの。大きなものは50cm級となる。こうなるとアイナメ(北海道ではアブラコ)とかなり近い感じ。中でも50cm超で極限にでぶっちょのやつを道楽ボッケと呼ぶところがあるらしい。
トロホッケ
最近”トロホッケ”などと言われているのは、輸入物の大型シマホッケがほとんどだが、一部はこの”真ホッケの根ボッケ”と言ってる場合も見かける。トロホッケは魚名ではなく、ブランド名なのだが、この商標?は、かなり乱用されている感じだ。元祖は多分佐藤水産(北海道札幌の佐藤水産じゃなく、石巻の佐藤水産)。ロシア産の大型シマホッケをトロホッケと言い始めたとHPに書いてあります。コメント
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