クロガシラガレイとマコガレイと城下ガレイ2009/07/19 14:03

クロガシラガレイ

北海道で海釣りする人なら、憧れのカレイがクロガシラガレイ。理由は、まず美味しいこと。大きいこと。肉厚なこと。釣るにも釣り味が良いことなど、何をとってもうれしい魚。何と言っても、刺身、煮付けにしたら、最高。

クロガシラとクロガレイ

クロガシラガレイは、北海道全域に生息し、砂地のところから、やや岩礁地帯、港内、汽水域など、様々なところで釣れるカレイでもある。ヒレに黒い帯があることから、他のカレイとは容易に区別されているように思うが、実は非常に複雑だ。よく混同されているのが、クロガレイ。両者は、形も味も非常に似ているため、区別する意味がなく、普通に混同されている。クロガシラガレイを略してクロガレイと言ってると思って人も居るくらい。側線が頭の後ろで大きく曲がるのがクロガシラだ。クロガレイは、道東方面に多く、クロガシラとは少し全体の形も違うし、表の色合いも微妙に違う。側線はほぼまっすぐ。こちらも煮付けで美味いカレイだ。

その他よく間違えるカレイ

あとは、ちょっと見ればわかるのだが、初心者?が、ひれに黒い帯があるというだけで判断すると、ヌマガレイ(カワガレイ)、マツカワ(タカノハ)、トウガレイなどと区別が付かない。ヌマガレイは日本では左目なので、すぐわかるはずだし、マツカワもトウガレイも良く見れば、クロガシラとは全然違う。とにくトウガレイやヌマガレイを美味しいと思って食べると、驚くほどまずいので注意が必要だ。たまに、トウガレイやヌマガレイをクロガレイと書いて販売しているスーパーがある。

マコガレイとクロガシラは同一種か?

実は、もっと難しいのが、マコガレイとの差だ。クロガシラガレイは、北海道以北にしか居ないので、本州以南の場合は、混同されないと思う。難しいのは、道南(函館~瀬棚あたりと室蘭/苫小牧あたり)。このあたりは両者が混獲される。一般に、ひれに黒い帯があればクロガシラってことになるのだが、クロガシラだけど黒い模様が薄い個体や、マコガレイだけど、うっすら黒い帯が見えるものがいるので、よくわからない。
裏側の尻尾近くが透き通った感じのするものがマコガレイで、尻尾まで真っ白で透明感ないのがクロガシラと言う人もいる。
味も非常に近いので、区別する必要もないのかもしれない。北大水産学部のグループは、最近(2006年)、両者は同一種である可能性が高いと報告しているくらいだ。形態的に近いこということだけではなく、遺伝子(DNA)分類的に、クロガシラガレイとマコガレイが非常に近いらしい。この種の議論は、いつも同一だとか、異種だとか言ってるけど、要は同一と考えることにするとか、しないとか誰が決めるんでしょうね?結論がないことを、延々と研究しているような...(ごめんなさい)
彼らのレポートによると、クロガシラとマコガレイのDNAは非常に近いが、同じマコガレイの中には、これらと少し遠いものもあるという。

城下ガレイもクロガシラもとにかく美味い

マコガレイと言えば、本州では有名なカレイで、特に大分県の日出で捕れるマコガレイは、”城下ガレイ”としてブランド化されるくらい評判が良い。私的には北海道の”クロガシラ”ってのも、もっと売り出しても良いのに!と思う。実際には、クロガシラも関東周辺には結構出回っていて、スーパーで煮付け用のカレイとして販売されている。値段はマコガレイとは雲泥の差で、クロガシラの負け。逆に言うと、クロガシラを買う方がお得だ。

→知床でワームで釣ったクロガシラ

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